和食について

和食について
まず、和食と日本食は違います。海外では、日本人が、日本の材料でつくった料理を『和食』と呼ぶので、オムライスやラーメンも和食だけど、日本国内だとそう考えない人が多い。そうすると範疇がどこからどこまでかわからなくなりますからこの場合は『日本食』として話したほうがわかりやすいです。
和食は、いわば懐石料理や郷土料理など、日本の伝統的な食文化のことです。その最大の特徴は「旨味」と「出汁」にあります。
赤ちゃんが母乳を飲まなくなったら大変です。だから、母乳の成分『油脂』と『旨味』と『糖質』は、脳の快感中枢を刺激して食欲をそそるようになっています。基本的にどんな料理も、それらのうちどれかを中心に構成されていますが、『旨味』成分が中心に構成されているのは和食だけです。つまり、旨味を中心に構成されている料理であれば、形はどうであれ和食と呼ぶことができます。
世界中の料理は「油脂」が中心なのに、なぜ日本だけが特別かというと、明治維新までの300年間、鎖国政策で油を輸入できなかったからです。また、仏教国として動物性タンパク質を摂る習慣がなかったことが大きな理由です。
和食の基礎は「旨味」にあります。日本独自の特徴なので、これまで世界的には「旨味」が意識されること自体があまりありませんでした。ところが、2002年、センセーショナルなできごとが起こります。甘味・辛味・酸味・苦味の4つしかないと思われていましたが、「旨味の受容体」と呼ばれる、舌が旨味を感じるセンサーが発見されたのです。
それまで旨味は概念にすぎないと言われていたんです。グルタミン酸もイノシン酸も物質としてはあるけれど、その旨味を感じる受容体が舌に存在しないと考えられていました。ところがそれが見つかった。世界は大慌てです。つまり、世界中の人が旨味を感じられる、ということがわかったのです。
そして、和食のさらなる特徴はヘルシーであることです。そしてそれこそが、世界で注目を集めている理由のひとつです。
世界的にはノンクリーム、ノンバター、ノーモアオイル、モアヘルシーという方向だから、ヘルシーな日本食に注目が集まっています。2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されてから、和食のレストランは世界でおよそ3万7000軒増加しました。海外では、日本食が大ブームです。

庶民的な和食の紹介
・おにぎり
お米を炊いて、丸型、三角型、俵型などに握り成形したもの。
中に入れる具は、梅干し・鮭フレーク・ツナなどバリエーション豊富である。
海苔で覆って提供される場合が多い。
また、表面を焼いてあるものを焼きおにぎりという。
・味噌汁
ダシ汁に味噌を溶かし味付けしたスープ。野菜・豆腐などの具を入れて作る。
ご飯と味噌汁は日本人にとって最高の組み合わせである。
・肉じゃが
じゃがいもと牛肉または豚肉をしょうゆ・砂糖・みりんなどで甘辛く煮込んだ料理。たまねぎや糸こんにゃくなどを加えることもある。
・だし巻き卵
鶏卵をかきまぜたものにだし汁を加え、鍋に薄く広げて巻き取るように焼いた料理。和風オムレツと呼ばれる場合がある。
ここで紹介した和食は、庶民的な和食のほんの一例です。
居酒屋に行けば、ここで紹介したものは食べられる可能性があります。
是非トライしてみましょう!